やすらぎの里での断食の様子を1日ずつ振り返っていく。
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いざ伊豆高原へ
出発当日は朝から食べてはいけない。
(出発前にそのような情報を得ることはできなかったが、過去に利用した方のブログを見る限りそのように書かれていたので忠実に守った。)
東京駅から伊豆の踊子号で出発する。
東京駅といえば駅弁から甘いものまで食の誘惑の宝庫であるが、いきなり破るわけにいかない。また、変に食べると後が辛くなる事は分かっていたので、鉄の意志でやり過ごす。
日曜の早めの時間とはいえ、車内はかなり空いていた。
発車後10分程で眠気に襲われ、1時間後に目が覚めた時には海沿いをひらすたに走っていた。頻繁にトンネルも通るため、電波も届かない。アナログで時間を潰せ物があると良いかもしれないが、2時間で着くので意外とあっという間である。
伊豆高原駅に着いて、バス乗り場から送迎バスに乗る。
駅には自動改札が無く、駅員さんの持っているカゴに切符を入れるシステムだった。思ったより寂れている感はあったが、駅自体はとてもきれいだし、レストランやお土産屋さんなどがある小さな商業施設が併設されている。
バス乗り場へ向かうと、ミクニと隈研吾がコラボレーションしたレストランが見えた。
いかにも隈研吾感が溢れる外観だ。断食じゃなかったら絶対行っていたのに…
この先も「断食じゃなかったら絶対行っていたのに」という呪詛を吐くことが何度もある。この呪いは最後まで断ち切る事はできなかった。総括の記事で言及するが、それこそが自分の根っこにあるものなのだから、無理に押さえつけたり切り捨てる必要はないのではないかと思った。
やすらぎの里へ入所
送迎バスに乗り込み、10分もしないうちにやすらぎの里へ到着した。
1Fの食堂へ通され、施設の説明を受けた後に自分の体調に関するアンケートを記入した。それから、部屋へと案内される。
今回は個室Bしか空いていなかったためそちらの部屋を利用した。
HPの写真だと薄暗そうに見えたが、実際は南向きで日中は日光がよく入ってくるし、部屋のライトも一般的なホテルよりは十分明るい。海も見えるし、窓を開けて入ってくる風が心地よかった。
B1Fの面談室で入所時の面談を行う。
断食が初めて、ということも踏まえて滞在中にどのように過ごせば良いかのアドバイスをもらう。
思い返せば1日目が1番時間にゆとりがあったかもしれない。
岩盤浴と大浴場を早速利用した。
施設選びの決め手の1つになった温泉入り放題。
大浴場はきれいで、露天風呂もぬるめで気持ちが良い。
追加料金を支払って受けるオプションの施術の予約は初日の15:00から予約開始となるが、どうやらたくさんの人が並んでいて人気のゴッドハンドの施術はあっという間に予約が埋まってしまったらしい。
私はゴッドハンドのゴッドハンドっぷりについては存じ上げないので(後に思い知るのだが)興味のある施術に予約を入れた。ちなみにゴッドハンド以外にもかなりの手練が揃っているので、十二分に満足ができた。
17:00から周辺の道案内を兼ねた軽い散歩。…と思いきや、歩くペースが速い速い。岩盤浴よりも大汗をかくことになってしまった。歩きながらずっとからあげのことを考えていた。からあげとチーズがとにかく食べたい。からあげの中にチーズが入っていたらさらに最高だなあ、なんて事で頭がいっぱいになっていた。
前日夜から固形物を摂っていなかったので最後はフラフラだった。
テラスで生姜湯を飲む。
この生姜湯には断食中本当に助けられた。心の支えなんてものではなく、命の源だった。
夕食…
18:00やっと夕食。
具なしの味噌汁である。
味噌汁といってもほぼだし汁で、味噌らしき物は底にほんの少し沈殿しているだけで、塩気もほとんど感じない。感じるのは強烈な出汁の風味だ。
一口飲んでは口の中に残る出汁の風味を味わいきり、また一口を口に運ぶ。普通の味噌汁の半量くらいしかないが全て飲むのに5分かかった。これを飲み終わると食事が終わってしまうのかと思うと非常に名残惜しかった。
まだまだ頭も体も元気で、お腹も落ち着いていた。
夕食後は酵素ジュースを飲んだ。ほの甘くて美味しかった。
入所説明会で説明を受けた後、参加者の自己紹介が行われた。全国各地から様々な目的で老若男女が集まってきて1週間を過ごす。なんだか不思議な気持ちになった。それから喋るのが上手い人が多いのが印象的だった。
その後、今日お通じが無い人向けに下剤が配布された。今出しておかないと大変な事になるようだ。下剤といっても効果はゆるやかな物で、翌朝頃に効果が出るという。
20:00からは安眠のヨガ。
体をほぐして就寝に備える。ただヨガをするだけでなく、毎回のプログラムの中で様々な為になる事を教えてもらえるので、忘れないように部屋に戻ってノートに書き留めた。
もう1度入浴して眠気に耐えられない為22:00に就寝。こんなに早く寝るのは緊急事態宣言下以来だった。
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