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【ネタバレ】るろうに剣心 北海道編 あらすじ②ファンファンクロス

るろうに剣心―明治剣客浪漫譚・北海道編― 2 (ジャンプコミックスDIGITAL)

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るろうに剣心北海道編2巻のあらすじをネタバレ全開で紹介していく。

 

1巻のあらすじはこちら

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トラブル発生

連載開始後すぐにかなり大きめのトラブルがあり、休載どころか即打ち切りでもおかしくなかった。せっかく悲願の北海道編が始まったのに早々に何やってるんだよ…(しかも左之助の後ろ姿が出てきたところで止まっていた)と、驚きと呆れと、起こった事に嫌悪する一方で作品にその手の趣味が反映されているように見えなかった為ちょっと意外性も感じていた。似たような事例で打ち切られた例もリアルタイムで見ていた身としては気が気でなかったが、なんとか連載が再開された。むしろ再開が早くて逆に驚いた。

もちろん単行本ではそんな話に一切触れていないので単行本だけ見ていると至って平和である。

2巻あらすじ

明日郎の危うさ

人捜しには人手がいるからと無理矢理同行させられた明日郎・阿爛・旭は不満気。阿爛に「頼れる友人とかいないんですか?」と聞かれて剣心が答えたのは「居たには居たが幕末から維新にかけて皆死んでしまったでござる」…切ない。仕方ないけど…何も言い返せなくなる阿爛。「頼れる者なら何人かいるが、友となると一人心当たりがあるがーーそもそも向こうは拙者のコトをどう思っているやら」なんか急に少女漫画みたいになった。

 

函館に到着し、宿で休むが、早速トリオが脱走。阿爛は函館に来たことがあり、なにか良くない思い出があるようだ。密航して東京に帰ろうとしていたところ、赤べこで遭遇した旭の郷の二人組(佐古・老婆)が函館に上陸するところに遭遇した。越路郎の写真の返却を要求し、戦闘になる。思いの外強い佐古に対し明日郎は無限刃を抜こうとする。刀を抜くのを禁じられてからおそらく数日しか経っていないのにあっという間に破ろうとした。この明日郎の感情の制御出来なさが今後の1つのポイントになるだろう。

大体の少年漫画は主人公が成長していく物語だが、るろ剣は少し性質が違う。途中で奥義を会得するとはいえ、元々伝説の剣客で、ものすごく強い。途中で挫折もするが、それも剣心の強さとは別の要因である。その分「主人公のセオリー」は弥彦が役割を果たし、初登場時から北海道編1巻までにかけて精神的にも身体的にも剣術的にも成長を遂げた。

今作では剣心の人生の終わらせ方がメインテーマだが、少年漫画の主人公としての役割を果たすのは明日郎だ。明日郎は弥彦と同い年である。弥彦も元々は、生きるためとはいえスリをしていたので、まったく悪いことをしたことが無い人間ではない。弥彦と決定的に違うのは剣心に対するリスペクトの有無だ。剣心の言う事も聞かないし、感情任せで行動してしまう。(返却はしたが)逆刃刀を受け継いだ弥彦と無限刃を受け継いだ明日郎。今後も対照的な場面が出てくるだろう。明日郎の今後の変化がどのように描かれるか楽しみである。きっと一筋縄では行かないはずだ。

 

再会、相楽左之助

明日郎が無限刃を抜こうとしたと思ったら踏みとどまった。じゃあ何で封印をちょっと破ったのかはよく分からない。演出と言ってしまえばそれまでだ。

そこに剣心が止めに入ったが、剣心を見て驚いている佐古は人斬り抜刀斎を知っていた。様子を隠れて見ていた旭も剣心の正体が分かったことで冷や汗を流す。

緋村剣心の名を聞いて、戦いに乱入してきた者がいた。大久保利通のような髭を生やした相楽左之助であった。てっきり1巻の最後で左之助が到着したのは東京で、とりあえず神谷道場に行く流れかと思っていたが、函館だったようだ。 

トリオが「誰?」となっているのはともかく抜刀斎顔になった剣心まで「誰?」となっているのがまたるろ剣らしいギャグで、懐かしさを感じる。 「俺は喧嘩屋の相楽左之助 そこに居る緋村剣心の一番の親友(ダチ)だ」カットインする剣心の表情と演出がまた少女漫画っぽくなっている。連載初期はその絵柄からジャンプの少女漫画と言われていたことを思い出した。

老婆に止められ撤退する佐古。立場は老婆の方が上のようだが戦っても老婆の方が強いのだろうか…。

逆刃刀を借りて髭を剃る左之助。そんなことのために貸してくれるとは。薫とも再会し、剣路の存在に驚く。今急に思ったが剣路って「剣の路」的な由来かと思ってたけど越路郎から取った?それとも後付け?

そして気がつくと旭が姿を消していた。

 

田本写真館での出会い

明日郎と阿爛は旭捜し、剣心たちは阿爛からのアドバイスを元に田本写真館へ向かう。田本写真館の奥にある立入禁止の部屋には箱舘戦争の頃の写真が飾られ、さらには土方歳三の写真があった。

そこに現れる田本研造。 実在の人物だそうだ。義足だったそうだが作中でも確かに杖をついて足を引きずっている。実はその義足が武器になっていて…みたいな展開はあるのだろうか。由太郎が函館の商工会議所にも電信を打って話を通してくれていた。塚山商会のサポートが実に手厚い。北海道編を影から支えている。田本は、越路郎の写真について教える代わりにGIVE&TAKEとして力を貸すことを要求する。今函館で起きていることをどうにかして欲しいというが、それを説明するために剣心をよく知る人物が呼ばれた。新月村の三島栄次だった。新月村のエピソードは志々雄一派の残虐性と日本が志々雄に支配されたらどうなってしまうかを示すために描かれたエピソードな上にさらに日本の村社会の醜さについても描かれているため、るろ剣の中でも結構な胸糞エピソードである。エピソードの最後に栄次が「こんな村でも俺の故郷なんだ よくなるコトを祈るさ」と言ってたが、結局流出者が続出して廃村になってしまった辺りも胸糞だ。

栄次は斎藤の妻の実家に引き取られ、家業の手伝いをしていたが、自ら志願して軍人となっていた。悪的をその手で叩き潰すために、だ。剣心や左之助はその言動に違和感を覚えたが、それ以上話を進める事ができなかった。

 

角を隠した小鬼

栄次から函館山の顛末を聞かされる。劍客兵器 異號・凍座白也(いてくらびゃくや・好きな言葉は「絶望と希望の大地北海道へようこそ」今後何度も出てくる)と斎藤の闘い。斎藤は左腕を負傷してしまい、さらに刀も折れてしまった。間一髪のところに栄次が現れ、凍座を捕らえることができたが、劍客兵器の他の仲間は姿を消した。

凍座はその者の闘いにおける本質が獣や神仏魔物の姿として見えるという。斎藤の闘姿は刀を加えた狼でイメージ通り、三島は角を隠した小鬼であるという。

栄次は一度は剣心に説得されたとはいえ、根底には復讐の炎が燃え盛り続けているのは確かである。兄を殺された上に両親まで殺されて見せしめにされ、故郷の村も滅茶苦茶にされて失ったのだから仕方がない。綺麗事や道徳心でどうにかなるものではない。いつか隠した角を露わにし、小鬼から大鬼へと変化する時が来るのだろうか。

劍客兵器とは

療養中の斎藤に代わり、捕らえた凍座の尋問を引き受けた剣心は左之助と共に凍座を収容している五稜郭に向かう。凍座は剣心を見て大喜びで劍客兵器のルーツと目的を語る。

劍客兵器は隠密御庭番衆が生まれた江戸時代よりも、飛天御剣流が生まれた戦国時代よりもさらに古い鎌倉時代、元寇を戦った鎌倉武士の一派であるという。元寇の後次なる戦いに備えながらも時代ごとの権力者の私兵となることを避けて移り住んだ結果、北海道に辿り着いた。明治時代となり開国した今、今後確実に起こる外国との戦争に備え、実践の経験を積むのが現在起こしている騒乱の目的だ。実際にその後日清戦争や日露戦争、さらには世界大戦が起こるわけだが、対人戦メインの劍客兵器がいたとしてどれだけ戦力になったかは謎だ。

 

樺戸襲撃隊

そこまで語った凍座は、色々な意味でとんでもない事を言い出す。「劍客兵器は儂等5人だけと誰が言った?

函館占領隊は先鋒で、次鋒樺戸襲撃隊が樺戸集治監への襲撃を始めた。今後順次北海道各地で「実検戦闘」が開始されるという。函館の5人を倒すだけでも結構時間(作中の時間ではなく連載期間)がかかりそうだが各地ということはまだまだ敵がいるようだ。

樺戸襲撃隊には「劔星(つるぎぼし)」というミサイル的な物を発射してくる者や、竹馬的なものに乗った者、銃弾を小刀で受け流して軌道を変え、相手に打ち返すおじさん(心配する家族あり)、何が起こっているのかよく分からないが鋼の錬金術師でよく見たポーズで敵を倒してしまう者、と、こちらも大変バラエティ豊かなメンバーだ。ハガレンの男がリーダーらしい。

樺戸集治監を破壊し、囚人たちを脱獄させ治安を悪化させ、秩序を崩壊させる。これも実検のひとつであるという。また、樺戸襲撃隊の目的はもう1つ。樺戸集治監にいたはずの猛者2名と戦うことであったが、半日遅く、2名は函館に向けて旅立っていた。

その猛者2名とは、1人は収監されていた元十本刀・悠久山安慈であり、もう1人は樺戸集治監の剣道師範である杉村善衛であった。安慈の後ろ姿が出てきてテンションが否が応でも上がる。安慈は元々北海道編の伏線として北海道に収監されていたので出演は確実であったが実際に出てくるとアツイ。一方の杉村善衛は誰だか分からなかったがググると一発でネタバレする。

樺戸の惨状が函館にいる剣心の耳にも入る。剣心は劍客兵器の目論見を仲間と共に阻止することを宣言するのであった。

今後気になるポイント

・阿爛は過去に函館で何があったのか

・明日郎がおそらく感情任せに無限刃を抜いてしまう時が来そう

・旭の正体(3巻で分かります)

・神谷越路郎は今どんな状況にあるのか

・角を隠した小鬼・三島栄次の今後

感想

不思議で便利な大風呂敷 ファンファンクロス

 2巻の途中までが序章で、中盤から次第に話が本格的に動き始めた、と思ったら風呂敷がどんどん拡がっていく。初めて読んだ時は「函館編、思ったより長くやってくれるんだ!」と喜んだが、今改めて読み返すとこの連載ペースで一体どれくらいかかるのか不安になってきた。京都編と同じくらいのボリュームだとすると、大体週刊の1/4のペースなので8年かかることになる。和月先生にはどうか末永く心身共に健康にお過ごしいただき、最後まで描きたかった形で北海道編が完遂されることを願っている。HUNTER×HUNTERにつけられた心の傷は深い(連載してすらいない作品と比べるのは失礼だが)

 

ストーリー的には起承転結の起のさわりが終わったところだろうか。敵の人数が多いので仲間も必要であるし、実検戦闘もまだまだこれから各地で起こるであろう。剣心たちの闘いはまだ始まったばかりだ。

余談

普段のブログ記事を書く上ではあまり気にしていなかったが、このるろ剣の記事を書いているとIMEのダメさが身に沁みて分かった。一般的な単語でも全然変換候補に出てこない。文字を打っている時間よりも変換に時間がかかっているような気すらする。

学びを結果に変えるアウトプット大全 (Sanctuary books)」に、google日本語入力を使うと文字の入力速度が2~3倍になると書かれているので、半信半疑で入れてみたところ、確かに変換できない単語が減ったように感じる。語彙力が無い身としてはIMEで出てくる辞書も捨てがたいのだが、googleの方がストレスなく文章を入力できることは確かだ。

アウトプットの様々なコツが書かれているアウトプット大全の紹介記事はこちら

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他の巻のあらすじはこちら

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