散歩ついでに近江屋洋菓子店でケーキを買った
私と近江屋洋菓子店
近江屋洋菓子店。神田にある老舗の洋菓子店だ。サイトも昔ながらで、素朴。
私と近江屋洋菓子店の出会いは子供の頃だ。誕生日ケーキはいつも近江屋のショートケーキかチョコレートケーキかアイスケーキの三択だった。ケーキ=近江屋なので、それが基準となっていて当時は有難みが全く分かっていなかった。毎年ワンパターンなので段々と飽きてくる。チェーン店で売っているようなキラキラゴテゴテしたケーキに子供心に憧れ、いつしか疎遠となっていた。
再会したのは大人になって大分経ってからで、「いつかティファニーで朝食を」に近江屋のイチゴサンドショートが掲載されていたのだ。
他にも、フルーツポンチが映えるお土産として大人気だったり、
子供の頃の思い出の中の近江屋とは 大分様変わりしている気がしたので行ってみたのがもう5年程前。とりまく客層は変わったかもしれないが、店の佇まいとケーキの味は何も変わっていなかった。イチゴサンドショートは初体験だったが、味は子供の頃と変わらない。スポンジと、生クリーム、そしてイチゴ。子供の頃に刷り込まれたケーキといえばこれ、という味だった。
再会、変わらぬもの
それからまた特に近くまで行く用事もなかったので足が遠のいていたがたまたまツイートがバズっていたのを見かけて、久しぶりに食べたくなった。
生クリームは実は
— 近江屋洋菓子店 (@omiyayogashiten) 2020年5月23日
・牛乳 大さじ1
・バター 小さじ1
で代用できます👨🍳👩🍳泡だててホイップクリームのようにはできませんが液体のまま使うレシピの場合は合わせて火にかけバターが溶ければこちらでokです🐮#牛乳消費 #酪農家応援 pic.twitter.com/DU3zJwTmGJ
(たしかにバターの原料は生クリームだし、生クリームの原料は牛乳だ。何故今まで気づかなかったのだろう…。今までは生クリームが無い時は牛乳でごまかしていたが今度からはバターも入れる事にする。無塩バターは無いが気にしない。)
ついでにインスタを見たらさらに食べたくなった。
いつもの散歩のコースを変えて近江屋洋菓子店へ。緊急事態宣言下とはいえ、結構混んでいた。テイクアウトのみなので手早く購入して帰宅。
早速ご対面…
イチゴサンドショートは、まるごと大粒のイチゴがぎっしり挟まれている。横からは見えない中央部分にもぬかりなく、ちゃんと挟まっている。なんというか近江屋のケーキに関しては私は美味しいかどうか、というよりはいつもの味、という感想が先行してしまうのだがしっとりとしたスポンジと濃厚なクリーム、そしてイチゴのジューシーな甘酸っぱさの調和は見事である。
いちじくのタルトは旬のいちじくがたっぷり使われている。タルトの土台がまた最下層のパリっとした部分と、アーモンドプードルをたっぷり使ったしっとりどっしりした中間層が影の立役者となっていちじくを支えている。
フランボワーズのムースは初めて食べたが、ムースがとにかくたっぷり入っているので大満足だ。ベリーとの間のチョコレートの層が憎い。甘さが控えめでほろ苦く、濃厚なチョコレートの風味を感じながらも滑らかで、良いアクセントとなって調和している。フランボワーズを良く見ると、中の穴にわざわざクリームが詰めてあった。インスタによると酸味が強いのを和らげるためだそうだ。そういった細かい手仕事がまた、良い。
近江屋洋菓子店のモットーは「リーズナブルだけど、チープでないものを」
世の中にはいわゆる映える食べ物が溢れているが、見た目だけじゃない堅実な美味しい物を今後も応援していきたい。(この記事で紹介したのは映えるケーキだけど…)